ロンドン地下鉄のニューノーマル?(コロナウイルス対策の表示)
ロックダウンが緩和されても、コロナウイルスの危険が続く限り、元の日常は戻ってきません。
感染のリスクを減らす対策が取られた生活がニューノーマル(New Normal)、「新たな普通」(新常態)になると予想されています。
それがどんなものかを予感させる表示がロンドンの地下鉄に見られました。出来る限り、混雑を避け、ソーシャルディスタンスを取ることを促すものです。
どんな表現なのか列記します。
"Please keep your distance." 「距離を取ってください。」 ('a distance'ではなく'your distance'なのが促す感じ)
"Maintain a 2 metre distance where possible." 「できる限り2メートルの間隔を保持しなさい。」 ('2 metre'で一つの形容詞なのですね、metreの綴りがイギリス式)
"Avoid public transport where possible." 「できる限り公共交通機関の利用は避けて。」
"Walk or cycle if you can." 「できれば歩きか自転車で。」
さらに念押しします。(笑)
"Can you travel another way? Consider walking or cycling instead" 「別の方法で移動できませんか? 代わりに徒歩か自転車を検討して」
"The ticket machines at this station are card only."「当駅の券売機はカード専用です。」
"You can pay at the gate using Oyster or contactless." 「改札ではオイスターカードかコンタクトレスカードで支払いできます。」
(元から日本よりもキャッシュレスが進んでいましたが、コロナウイルスの流行でさらに徹底されました。クレジットカード、デビットカードは30ポンドまではコンタクトレス(タッチだけでOK)が普通です。オイスターはロンドン市内交通用のICカードで、入金は「チャージ」ではなく'Top Up'といいます。)
"Stay safe. Leave a space." 「安全に。間隔を空けて。」
(前はごちゃ混ぜだった通路が、片側通行になりました。)
"Hand Sanitiser" 「手の消毒剤」 (動詞にする接尾辞に'-ize'より'-ise'を好むのがイギリス式)
"Mind the gap (between the train and the platform)." 「(列車とホームの)隙間に注意」
これは以前からイギリスの列車で必ず聞くフレーズです。間隔を促す青の表示が追加されました。
"Stay 6 steps apart at all times." 「いつでも6段離れてください。」 (ラッシュ時に守られるかどうか…)
"Lift Capacity" 「エレベーターの定員」 (は、一人なのですね。リフトというのもイギリス式)
"Face coverings should be used while travelling on our services." 「私たちが提供する交通機関を利用する際は、フェイスカバーを使用してください。」(マスクに限定せずフェイスカバーなので、スカーフやバンダナでも可。アメリカ式なら'traveling'と綴るところ)
イギリス 政府ウェブサイトでフェイスカバーの方法が説明されています。
How to wear and make a cloth face covering - GOV.UK
Tシャツを利用した自作方法等も示されており、アベノマスクと揶揄された日本の布マスク配付より実践的では?
この日の地下鉄車内です。以前はマスクをしている人はほとんどいませんでしたが。
本来なら夕方のラッシュ時ですが乗客はまばらです。
人が戻ってきたら、ソーシャルディスタンスが取れるかどうか…
それにしても、どのポスター、表示も青・白で統一されたデザインで印象的、かつわかりやすいですね。