ブリティッシュ・サマー・ナイト (エリック・クラプトン・ライブ, 2018 Hyde Park)
長い夜を楽しむことができるイギリスの夏、ブリティッシュ・サマー・タイムの思い出を…
ロンドンでBritish Sammer Time (BST)と言えば、ハイド・パーク(Hyde Park)で開催される音楽フェスティバル… とは知らなかった渡英後間もない2018年7月8日、日曜日。
ロンドン市街で遊ぼうと思い立って地下鉄に乗り、クイーンズ・ウェイで買い出したランチを手にハイド・パークまで歩いたとき、この夏フェスの会場に出くわしたのでした。
広い公園の一角に長い壁ができていて、その向こうで音楽が流れている…
何だろうとスマホで調べ、夏フェスが開催されていると知り、エリック・クラプトンが出演すると知ったのが運の尽き。後はそのチケット販売のリンクを探し、気が付くと当日券の購入をタップしていたのでした。
(チケットはEメールで送られてきたPDF)
場内にはメインとサブの会場があって、既にプログラム前半のバンドが演奏を始めています。ちょっと下見しましたが、暑さに負けて木陰に逃げ込みました。
いい場所には先客がいますから、何とか一人分だけの日陰を見つけてもぐり込む感じです。夏フェスに来るなんて全然予想していなかったので、準備不足ですが仕方ない…
売店で飲み物を買ったり、ペットボトルに水を詰め替えたりして、何とか凌ぎます。
メイン会場の公演順の後半は、スティーブ・ウィウッド(Steve Winwood)、カルロス・サンタナ(Carlos Santana)、エリック・クラプトン(Eric Clapton)。
でも、この炎天下で続けて聞くなんてできそうにないので、体力を温存して、ハイヤー・ラブ(Higher Love)を口ずさんだりします。
そして、サンタナの出番でメイン会場に出陣!
といっても、当日の一般席に後からのこのこ行ったのではこんな感じ。(笑)
小さいけれど確かにそこに見える本人と、大型モニターに映されるアップの映像と、スピーカーから流れるサンタナの「泣き」のギターを会場のファンたちと共有しながら楽しむのです。
まわりの人が少しずつずれたり、出入りするのに合わせながら、単独行動の気軽さで少しずつよい場所ににじり寄ります。(笑)
そして、夏の日が西に大きく傾いた午後8時過ぎ、エリック・クラプトンが登場。
会場が一様にわくわくした感じになり、身体でリズムを取り始めます。バンドメンバーが楽しく軽快にプレーしているのが遠目にも分ります。
あれが本物のスロー・ハンドかと、これまでCDでしか知らなかったスターの初めて見るライブに心を躍らせました。(Slow Hand=クラプトンの二つ名であり、有名なアルバムのタイトルでもあり)
徐々に陽が落ちて、会場のライトアップが美しく映えるようになったところに、エレキからアコースティックにギターを持ち換えてじっくりと、愛しのレイラ(Layla)、ティアーズ・イン・ヘブン(Tears In Heaven)… もう、何も言うことはありません。
エレキギターに戻ってレイ・ダウン・サリー(Lay Down Sally)というところで、女性ヴォーカル登場。アルバム、スロー・ハンドでもコーラスしていたマーシー・レヴィ(Marcy Levy)です。会場からは大声援。ザ・コアー(The Core)、ワンダフル・トゥナイト(Wonderful Tonight)と名盤からの曲が続くと、会場も(私も)一緒に歌いだすという…
ようやく涼しくなり始めた夜、コカイン(Cocain)をラストにバンドが一度去っても、会場は熱くアンコールを求めます。
と、再登場したクラプトンとバンドと共に、サンタナの姿が!
アンコール曲のハイ・タイム・ウィー・ウェント(High Time We Went)は名手二人のギター共演!
そこには、真夏の夜の夢が確かにありました。
(もう暗くて、写真はこれが精一杯でした…)
(なので、こちらで思い出すことに…)
残念ながら、今年のBritish Summer Nightはコロナウイルス対策のため中止になりました。テイラー・スウィフト(Taylor Swift)、デュラン・デュラン(Duran Duran)らが予定されていたのに。
来年こそ、こんな素敵な夢が戻ってきますように。