倫敦月/アラビア月

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経済回復は"Little Tick" (コロナウイルスのイギリス経済への影響)

先日、コロナウイルス対策のロックダウンで月ごとの統計で、4月のイギリス経済は-20.4%も大幅に後退したことを書きました。5月の統計が出るのが怖いとも…

pink-supermoon.hatenablog.com

 

その5月の統計が出ました。前月からリバウンドして+1.8%の成長でした!

www.bbc.co.uk

 

このニュースのタイトル、「期待したほどじゃない」って、そんな劇的に回復すると思っていたんですか?

だって、5月にロックダウンを緩和したのは、建設・製造など在宅でできない一部の勤務再開と、戸外運動の回数制限撤廃だけですよ。'modest'だったんですよ。

pink-supermoon.hatenablog.com

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4月が-20.4%ですから、5月に+1.8%回復してもその効果は微々たるもので、下記のニュースのグラフの通り、先端を拡大しないと見えません!

metro.co.uk

 

BBCの昼のニュースではこのグラフのことを"little tick"「小さなチェックマーク」と呼んでいました。このMetroの記事でも"only a tiny uptick"です。

'tick' = (British English) "a mark () put next to a sum or an item on a list, usually to show that it has been checked or done or is correct" [North American English check mark, check] 「金額やリストの項目の横に付けるレのマーク、通常はそれが確認されたことや、実施済みであることや、正しいことを示す」

 

ロイターは5.5%の回復を予想していたらしいですが、現実は1.8%と'modest'「がっかり」でした。

3~5月の経済成長率を掛け合わせると-24.4%で、2月時点に対してGDPが1/4程も減ってしまいました。ロックダウンによる経済のダメージがいかに深刻かが思い知らされます。

上のニュースのグラフからわかる通り、それ以前のイギリス経済は順調に伸びてきていたのですから(直近1年はブレグジット騒動で鈍化していたとはいえ)。

 

イギリスのコロナウイルス感染の死亡者数は44,968人と甚大で、迅速かつ徹底した対策が必要でした。でも、未だに再開できないお店もあり、在宅勤務のままで大きな制約を受けている企業も多数あります。

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夏だ!、パブ再開だ!と浮かれた気分に流されず、"Stay Alert"でコロナウイルス流行の第二波を抑えておかないと、秋から冬にはさらに深刻な事態になってしまうでしょう。