倫敦月/アラビア月

英国ロンドンとUAEドバイでの生活と見聞きしたこと、訪れた場所などのことを…

イギリスの電圧は大体230V (電気製品の事前購入)

今回はロンドン駐在が決まって引っ越すときの準備品の中から、電気製品について前回(下記の記事)よりも詳しく書きます。

その前回記事ではイギリスの電圧は240Vと書きました。『地球の歩き方 イギリス 2017~2018年版』にそう書いてあるし、前任の駐在員からもそう聞いていたのですが…

pink-supermoon.hatenablog.com

 

以前は240Vだったのですが、2003年1月31日以降、イギリスの電圧は公式には230Vです。

The Electricity Safety, Quality and Continuity Regulations 2002

このRegulation 27に示されているのは230Vで許容範囲が+10%からー6%、つまり216.2Vから253Vです。

元々、イギリスは240Vで、ドイツ・フランス等の大陸のヨーロッパ諸国は220Vでした。EU内でこれを統一しようとして決められたのが230V(+10%, -6%)で、これにより240Vでも220Vでも、すでにあるインフラの電圧を変えなくても共通の決まりに従うことになるのです。賢いというか、理念的というか、お役所的というか…

 

だから、イギリスの電圧は公称230V、実質240V、なので「大体230V」ということに。 

試しにフラットの電圧を測ってみると、確かに240Vでした。

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イギリスで買った電気製品を見ると、どれも220-240Vと書かれています。

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なるほど、実は日本でヨーロッパ用の炊飯器を買おうと調べていたとき、無印良品の炊飯器の説明書に230Vと記載されていた理由がわかりました。正しい表記だけど、当時は240Vではないのが少し不安で手を出しませんでした。220-240Vと書いていてあったら迷わなかったのに…

 

では、引っ越し前に準備して実際に活用している電気製品です。実際にどれもアマゾンで買いました。

 

●電源変換プラグ(BFタイプ、ヨーロッパではGタイプと呼ぶ)。

しっかりした作りで、2個セットで割安でした。日本のプラグだけではなく、ヨーロッパの大陸側で使われているSEタイプ・Cタイプも差し込めるので、イギリス以外のヨーロッパ向け電気製品のための変換プラグとしても使えます。

スマホ等はあちこちの部屋で充電することが多いので、多めに準備しておくとよいと思います。

イギリスから他のヨーロッパ各国に出張や旅行で出かけることも多いでしょうから、そちらで使うSEタイプの変換プラグも準備しておきましょう。イギリスではサイズの大きいものしか手に入りません。こちらも2個セットで割安です。

 

●小型変圧器 (トランス)

日本用の小電力の電気製品を使う場合に備えて買いました。

最大120Wなので炊飯器等の大電力用には間違っても使いませんよう。電気カミソリ、PCやスマホの充電器、半田ごて(30W)に使っています。出力電圧を実測するときちんと100Vでした。

取り出しが1口なので、日本から持ってきた3口のタップを併用しています。入力は220~240Vなので220Vのヨーロッパ各国でも使用できます。そのため、差し込みプラグがCタイプで上記の変換プラグと併用になるのが少し残念。

大は小を兼ねるということで、炊飯器等にも使える1500W等の大出力の変圧器を買っておく手もあります。ただし、電源を入れている間、ブーンという低い音が出たり発熱があったりするし、値段も高いので、小電力用にしか使わない場合はやや難ありです。

 

●炊飯器

日立の海外向けの炊飯器を購入しました。タイ製で説明書は英語でした。日本米だけでなく、細長い海外米にも対応しているので、ロンドンで入手しやすいバスマティ・ライスやジャスミン・ライスも炊きやすいです。その代わり、日本米を炊くときは水加減を調節する必要もあるのですが。

しかし、1万円程だったのがずいぶんと値上がり… 恐らく製造中止したのだと思います。今買うなら、後継と思われるこちらでしょう。

これらはIH式ではなくマイコン式と呼ばれるタイプです。電源は220-240Vと明示されており、やはりSEタイプのプラグが付いており、最初の変換プラグと併用します。

海外用のIH式炊飯器では220~230Vと記載されている製品しか見つかりません。上記の通り、公称230Vのイギリスで使えるはずですが、説明書は未確認です。

ご飯の味はマイコン式とIH式の違いよりも、現地で入手するお米の質の影響の方が大きいと思います。

 

最後にイギリスでは日本の100Vよりも電圧が高く、電圧がかかった変換プラグに日本式のプラグを差し込むとパチッと火花が飛びます。

イギリスのソケットにはスイッチが付いていますので、プラグを差し込んでからスイッチをオンにするのが正解です。下の写真の右側はスイッチオン状態なので真似しないでください(笑)

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