倫敦月/アラビア月

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フランスも自主隔離対象に逆戻り (イギリスのコロナウイルス水際対策)

ヨーロッパ各国でコロナウイルス感染者がじわじわと増え続け、ついにフランス、オランダもイギリス入国時の自主隔離対象国に後戻りしてしまいました。

 

イギリスが入国者に義務付けている14日間の自主隔離を免除する'Travel corridors'「旅行通路」の対象国リストから、スペインを除外すると7月25日土曜日の夕方に発表して、その夜0時から適用。

これによるスペインへの夏休みの旅行者たちの困惑や混乱ぶりを書いたのが下記の記事です。

pink-supermoon.hatenablog.com

 

8月6日木曜日の夜にベルギー他2か国の除外を発表した際は、8日土曜日未明の4時から適用と、1日の猶予が取られました。

そして今回、8月13日木曜日の夜にフランス、オランダ、モナコ、マルタ他2か国の除外を発表して、やはり15日土曜日未明の4時から適用です。

 

フランスはスペインに次ぐ第2の旅行先の人気国で、16万人のイギリス人が滞在中と推定されていました。

8月14日金曜日。フランスでの夏休みを中断して、何千人(thousands)と表現されるホリデーメーカー達がイギリスに戻ろうと空港へ、駅へ、港へと殺到しました。

これらのニュースがその状況をどう報じているかを少し拾ってみます。

www.bbc.co.uk

news.sky.com

多くのホリデーメーカーたちが夏休み後の仕事などへの影響を懸念して、大慌てで荷物をまとめて帰国へ。

南フランスに車で出かけていた人たちはとうてい間に合わず、自主隔離をする覚悟を決めたケースが多数ある模様。

でも、航空便、ユーロスター、ユーロトンネルの予約はすぐに満席。航空便の価格は土曜日が66ポンドなのに対して金曜日は450ポンドに値上がり。同じくユーロスターも165ポンドが210ポンドへ。ドーバー海峡のフェリーは増便で対応。

しかし、これらの交通機関は来週からは利用者が激減して、厳しい経営が待っているはずなのです。

 

政府の決定を発表したシャップス運輸相は、冒頭に挙げたブログ記事に書いた通り、スペインの除外の際に自分も対象者になってしまい、夏休みの切り上げと自主隔離を経験済みでした。

そのシャップス大臣曰く、「直ぐに戻ろうとしてもガッカリしながら行列を作るだけです。まず旅行会社に相談してください。」「スペインで起きたことがフランスでも起きるのは、別に驚くことではありません。」

説得力がありますね…

 

さて、こちらはユーロスターでパリから戻ろうとする人々の行列…

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ただし、一週間前のものです、ごめんなさい。

 

正に、イギリスからの海外旅行はギャンブルになってしまったわけで、この写真の人たち、そして何事もなく次の記事を書くことができた私は、ぎりぎりセーフだったのですね…

pink-supermoon.hatenablog.com

 

この記事にも書きましたが、イギリスに入国・帰国する場合は、事前にオンラインで滞在先・連絡方法等を事細かに申告し、入国審査で提示する必要があります。

入国後はその場所に14日間自主隔離をしているかを、当局が簡単に追跡できるわけで、違反が判明すれば最大1000ポンド(約14万円)の罰金です。

これからイギリスに戻る人たちが、イライラしたり、うんざりしながらオンライン申告をする姿が想像できます。

 

(渡航者所在申告書-Public Health Passenger Locator Form-の入力項目の多さはこの通り)

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