倫敦月/アラビア月

英国ロンドンとUAEドバイでの生活と見聞きしたこと、訪れた場所などのことを…

リヴァプール、マンチェスター、そしてロンドン/イーリング (イギリスのコロナウイルス規制強化)

コロナウイルスの第二波に飲み込まれつつあるイギリス。政府がイングランドにその地域の感染者の大小に応じた三段階の規制を行うことを決めて発表したのが10月12日月曜日。その実施が10月15日の水曜日でした。

それは、感染者の多いところでは、別世帯の人と会うのを禁止し、パブ・バーを閉鎖して、それ以上の感染を抑制するという対策。一方、感染者の少ないところは、別世帯の人と接する際の人数を6人以下に制限し、飲食店の営業は夜10時までという緩やかな規制に留めて生活と経済への影響を最小にしたいというものでした。

pink-supermoon.hatenablog.com

今春のロックダウンでマイナス20%もの凄まじい経済の後退が生じ、100万人規模で失業が発生しようとしているのですから、できるだけ感染の少ない地域を除外する対策は理にかなったものだと思います。

また、以前は地域の自治体任せでまちまちだった規制を、全国的なTier1から3のシンプルで統一的な規制にしたのも適切でしょう。ジョンソン首相が細かい規制内容の理解不足で混乱して謝罪したこともあるだけに。

 

でも、そう思わない人、不満な人も少なくないようです。

水曜日からイングランドで唯一、一番厳しいTier 3の規制でパブ、レストランが閉鎖されることになった北西の港町リヴァプール。その規制実施の2時間前、火曜日の夜10時に閉店になったパブから出てきて最後の夜に大騒ぎする人たち。Covidiot (COVID-19と idiot/馬鹿者 の組み合わせ)とはこの人たちのためにある新語では?

 

そして、コロナウイルス感染が多く、リヴァプールに続いて最も厳しいTier 3の規制に移行するのに反対するマンチェスターの市長。適切な支援なしに規制を強化するのは "flawed and unfair" 「問題があり不公平」だと主張しています。

 

しかし、この新規感染者数のマップを見れば、マンチェスターの感染がいかに深刻かがわかります。財政支援の要求はまだしも、不公平というのはどこから出てくるのでしょう。同様に感染者が多い北アイルランドではパブ・レストランはもちろん、学校まで閉鎖しているというのに。

https://coronavirus-staging.data.gov.uk/details/interactive-map

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それとは対照的に首都ロンドンは早々と明日の土曜日から規制の緩いTier 1から中間のTier 2に移行することを決定しました。Tier 2は屋内で別世帯の人と会うことができないという規制が加わります。

冒頭にリンクを上げた前回のブログ記事で、ロンドンも規制強化の可能性があることを書きましたが、わずか2日後にそれが決定されるとは思いませんでした。

(月曜日にはロンドンがTier 2に直面している、木曜日には週末からTier 2に入ると報じる新聞、Evening Standard, 12 and 15/10/2020)

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Tier 2になると、パブ・レストランの店内では友人たちと一緒の飲食ができなくなるわけで、店にとっては打撃ですが、一応、屋外席はまだ大丈夫。既に夜は大分寒い季節に入っていますが…

今夜の繁華街ソーホーでは警察が大勢出張って警戒に当たったようです。一部で酔客と小競り合いはあったものの、今のところ、リヴァプールのような大騒ぎは起きていない模様。

youtu.be

 

という中に、気になるニュースがあります。私の住むイーリング区は日本人も多いエリアですが、ロンドンの中でもワースト3に挙げられる新規感染者率の多い区というのです。

(Evening Standard 12/10/2020)

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https://coronavirus-staging.data.gov.uk/details/interactive-map

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なるほど、昨日の街角でTVニュースらしき収録を立て続けに二つも見かけたのはこの件のようです。

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春の第一波でもイーリングは感染者の多い方でしたが、またしても…

ロンドンでは政府の規制にさらに独自の規制を加えることを検討しています。

これから訪れる冬が、厳しく暗いものになる予感が現実になるのを避けるためにも、政府が訴える最小限のルールをしっかり守って感染の増大を食い止めたいものです。