My Favorite Things/私の好きなものたち - ティファニーのクリスマス動画
Youtubeの動画の冒頭、こちらの動向と時期に合わせた広告の動画が流れてきます。
クリスマスが近づいてきた11月に増えてきたのがティファニー (Tiffany & Co.)の動画。
同じころ、日本の知り合いの女性が10年前の同じくティファニーのクリスマス動画のことを話していました。
彼女が「私のティファニーのイメージは10年間変わらずこれ」というのがこの動画です。
クリスマスソングの定番の一つ、"Have Yourself A Merry Little Christmas"に合わせて、恋人や夫である男性から女性へティファニーのジュエリーをプレゼントするというイメージです。
それに対して、今年、2020年バージョンはこちら。
女性二人がジュエリーを手にはじけるような笑顔を見せ、そこに男性の影はありません。
流れるのはMary J. Blige が歌う"My Favorite Things"。その歌詞には「バラの上の雨粒、子猫のひげ、光る銅のケトル…」と「私の好きなものたち」を挙げていきます。
女性が誰かからプレゼントされるのではなく、自分が好きなものを手にして楽しむというものになりました。
黒人女性も登場します。
10年の間にティファニーも世の中の動きに合わせてイメージを変えてきていることを実感するのです。
そこで、ティファニーのこれまでのクリスマス動画を見ていくと、ずっと男性から女性へプレゼントというイメージだったのが、2016年に女性単独を主体にしたバージョンが登場しました。
2017年は人すら出てこないジェンダーフリーバージョンへ。
一方で、「ティファニーブルー」として知られる青い色の箱は一貫してこのブランドのイメージを守り続けています。
このティファニーブルーは1845年に創業者のティファニー自身によって選ばれた色で、これを使った箱が1866年にはジュエリーと同じくらい有名になったと、同社のウェブページに載っています。商標登録されており、この色を用いたファッショングッズも展開されています。
The Tiffany Blue Box® | Tiffany & Co.
ティファニーの長い歴史の中で時代に合わせて変えていくところと大切に守り続けていくところが見えてきます。
実際のティファニーのお店には今年も男女のペアが並んでいるのを目にするのですがね。
ロンドンはロックダウンに再突入しましたから、正確には「並んでいた」というべきですか…