ウォーターラインまで (サンディエゴの軍艦火災)
ツイッターのタイムラインにCNNのニュース速報が飛び込んできました。
The US Navy ship burning in San Diego could burn for days, "down to the waterline," the San Diego fire chief says. At least 18 sailors have been injured.https://t.co/cpxZrGcyuW pic.twitter.com/KxobzYVl8N
— CNN Breaking News (@cnnbrk) 2020年7月12日
アメリカ西海岸のサンディエゴで米海軍の強襲揚陸艦 ボノム・リシャール (USS Bonhomme Richard)が火災を起こしているというのです。艦体の中央付近の広い範囲から煙を上げ、戦闘で被害を被ったかのような写真に驚かされます。傍らの消防船に比べた、この艦の大きさにも(全長257m)。
こちらはサンディエゴで撮影した、米海軍の原子力空母 セオドア・ルーズベルト (USS Theodore Roosevelt)。市街地の対岸に係留されている大型艦なので、遠目にも分りやすいのですが、火災を起こしたボノム・リシャールは市街より南の軍港にいたと思われます。同艦は2018年まで日本の佐世保に配備されていましたが、改装のためサンディエゴに異動しました。
この改装は戦闘機F-35を運用できるようにするというものです。海上自衛隊の護衛艦 "いずも"、"かが" (全長248m)も同じ目的の改装を計画しているというと、この艦と火災への関心も高まります。
上記のニュースでは消防署長の話をこう伝えています。
The US Navy ship burning in San Diego could burn for days, "down to the waterline."
「サンディエゴで火災を起こしているアメリカ軍艦は、何日も、喫水線まで燃え続けるかもしれない。」
戦闘における被害対策がなされているはずの軍艦で、手の施しようのないほどの火災が生じるとは。爆発があったようですが、原因は不明とのことで、今後の調査が注目されます。
ここで、'the waterline'の意味は"the level that the water reaches along the side of a ship"「船の側面において水面が達する水準」で「喫水線」です。
そして、軍艦の'waterline'と聞くとこれを思い出します。
プラモデルのウォーターラインシリーズです。
軍艦の全体ではなく、喫水線から上の目に見える部分だけにしたものです。
船全体を作っても、下半分はのっぺりと赤いだけですし、水に浮かべてもすぐにひっくり返ってしまいがちで、作る・見る楽しみは喫水線上だけでも十分なのです。
ところが、最近は軍艦をウェブ検索すると、オンライン・ゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』の女の子たちが出てきて当惑することがよくあります。旧日本海軍艦艇では、むしろ、これらの娘の方が先に出てくることも…
で、ウォーターラインシリーズともコラボしています。
ええと、今回はロンドンとは全く関係ない内容でしたが、上のプラモデルのレパルス、アークロイヤルはイギリス海軍の艦なので、ご勘弁ください (笑)
さらにイギリスのバンド、 ダイアー・ストレーツの曲、その名も"Down to the waterline"も上げておきます。澄んだ音色のギターが印象的な曲です。
同じ喫水線まで下りるにしても、恋人たちの熱い逢瀬を思い出す、"Let's go down to the waterline..."
収録アルバムとダイアー・ストレイツの記事も、ご参考まで。